中古マンション購入の落とし穴6つ—居住者が語る失敗談
中古マンション購入後、10年経ってフルリノベーションをしました。
そもそも、中古マンションはノリと勢いだけでほぼ即決で夫が購入してしまったので、あとから「もっと良い物件があったのにな」と少し後悔するも、住民の方々が良い人たちなのが唯一救われています。
なので、私のように中古マンション購入を失敗しない為に、中古マンションに10年以上住んでいるリアルに改善されない失敗ポイントを5点お伝えします。
ちなみに夫の現職は不動産業ですが、中古マンション購入時は別の業種だったので、タイムマシンがあれば、中古マンション内見時に自分へ「まだ買うのは早い」と言いたいと申しております。
というわけで、購入前に知っておくことで、失敗ポイントを回避できるので、ぜひ参考にして頂ければなと心底思います。
失敗ポイント1.追い焚き機能付きの給湯器が設置できない
以前住んでいた賃貸マンションは、給湯機能のみの給湯器。追い焚きとかしないので、特に困っていませんでした
今住んでいる中古物件も内見時には「給湯機能のみの給湯器がついております」とだけ説明を受けたので、特に問題ないと思っていました。
けれども、よく考えたら子どもが大きくなればお風呂に入る時間帯も変わってくるので、追い焚き機能がある方が便利。
そこで、フルリノベーションをする時に「追い焚き機能付きの給湯器に変えたいです」とリクエストしたら、「追い焚き機能付きの給湯器は号数が大きく、機械が大きいので、設置する幅が足りずに設置できません」とのこと。
なんやてー!!!と驚愕でした。
今思うと、中古マンション購入時に「追い焚き機能付きの給湯器は取り付けられますか?」と聞いておけば、もちろん「取り付けられません」と説明を受けれたのです。
中古マンションの場合、不動産屋は不利なことは積極的に話してくれません。
聞けば答える程度。
中古マンションの場合、築年数にもよりますが、古い物件の場合は、給湯機能のみのしか給湯器のスペースがない場合が多いようです。(管理会社から聞きました)
お風呂好きや追い焚き機能付き給湯器が必須の方は、中古マンション購入の際は必ず「追い焚き機能付き給湯器を設置できるか」確認して下さい。
不動産屋の曖昧な返答の場合は、重要事項説明書の際に再度確認し、日付と、誰が言ったかなどを不動産屋がいる前でメモしておきましょう。
相手もビビってきちんと確認してくれます(何かあると私はこの方法を多用してます。自分も忘れないしね。)
失敗ポイント2.水圧が弱い
これは、本当に本当に後悔しています。
わが家は6階建ての最上階6階で、水圧が弱っちいのです。
内見時、不動産屋の説明では「蓋をしているので、水は出ません」とのことでした。
いちいち、水道を出すのを確認しても仕方ないかとなんの疑問も抱かずに購入したのです。
まさか、マンションによって水圧が弱いのがあるとか知らなかったので、無知過ぎて後悔。後悔を引きずりたくなくて、「水の量が少ないから、水道料が安くつくな〜」とポジティブに解釈してます。
今思えば、「不動産屋に騙された!!」って思うのですが、私たちが確認不足なので仕方ないです。とにかく、聞かないと説明してくれません!!(しつこい)
引越しして、使うと「水の出が優しいね〜」なんて、思ったものの、新築時の水回り設備を使っていたので、水圧が弱いながらも問題として感じていませんでした。
ところが、フルリノベにしてからが大変。
水圧が弱いので夏場にお湯を出そうとすると、38度設定にするとぬるま湯ではなく、水しかでないのです。
おかしいと思い、リノベ業者へ連絡。メーカーに来てもらい検査してもらうと機器に異常はないとのこと。そして、取説の中の小さい、小さい注意書きに「水圧が低いとお湯を作れない場合がある」みたいなことが記載されているのを見せられたのです。。
なんやてー!!(2回目)
逆にメーカーさんにご足労かけました。。。。とお詫びししてお帰り頂きました。
我が家の水圧は弱いけどギリギリ使えるレベル。
なので、トイレの水も流れるけど、勢いはない。浴室・キッチンも水の勢いはないけど、優しい流れ。ただただ、掃除をする時に水に勢いなくて不便なだけ。
わが家は水圧弱生活に慣れたから良いけれど、たまに人が集まった時に友人が食器を洗ってくれると「キッチンの水道が壊れてる」と言われたことがありました。
弱い水圧を改善するには、我が家の場合、専有部分で水圧を変える工事ができるそうなのです。工事の部分は共用部分と専有部分の境目のところで工事し、水圧を上げれるが、その分専有部分(居室内の)配管に負担がかかり配管が破損し水漏れの原因になる可能性もあるとのこと。
そしたら、実質水圧を変更できないじゃん。。。ということになり諦めました。
困っているけれど、使えているので、何十万も費用をかけてすることではないなと判断しました。
どうしても変えたい場合はフルリノベの計画段階で、きちんと相談されるのが良いでしょう。
私の場合、フルリノベしてから気づいたことだったので、後の祭りです。
失敗ポイント3.築古の中古マンションにはG(ゴキブリ)が出る
夏場はエントランス付近でよくG(ゴキブリ)を見かけます。
私も娘も本当にGは無理で、いつもぎゃーぎゃー言ってます。
Gはエレベーターや壁を登ってやってくるようで、エレベーターの壁にいたこともあり、夏場はGがいないかいつもヒヤヒヤしています。
家の中では見たことがなかったのですが、リノベ後に換気扇を伝って浴室乾燥していた衣類にGがいたことがあり、パニック。怖過ぎました。
なぜこんなにGが多いのだろう?と考えるようになりました。わが家のマンション裏に別のマンションがあり、そこの1階に飲食店があるので、そこからGが現れているのかな?と想像していました。
私が管理組合の理事長をしていた時に管理会社に尋ねると、「マンションの経年劣化と共に配管も汚れがたまるので、明確な原因はないが古いマンションにはGは出ます」との回答でした。
なので、駆除したいと提案しましたが、「イタチごっこであまり意味はありませんよ」とのことでGの駆除は諦めました。(自主的に外用のG対策のグッズ(コンバット)を設置しました)
また、築年数がわが家と同じくらいのマンションに居住してる人の話では、エントランスと共用プール周辺にGがよく現れるとのこと。大量のGの写真を見せられて驚きました。夏場はやはりGの出没が多いらしい。
さらに別の知人からも情報が、築10年ほどの中古マンションを購入した知人からも「夏はGが出て怖い」と話していました。共用廊下やエントランス、ひどい時はベランダからもと話していました。
近隣の衛生状況も少しは影響がありますが、中古マンションにはGが出ると思っていて間違いないでしょう。
失敗ポイント4.エアコンが設置できない部屋がある
私が住むマンションは築30年以上経過しており、共用廊下が広くありません。
もともと3LDKの約60m2で、共用廊下側の2つの部屋にはエアコンが設置できないような仕様になっています。
内見時も、室外機を共用廊下に設置すると、建築基準法違反になるので、設置できないと説明を受けていました。
その代わりに窓用のウインドウエアコンが設置できると説明を受けたので、「ま、いっか」と気軽に考えていました。
冬場は電気ファンヒーターで暖かさをまかなえるので気にしていませんでした。
けれども、初めてウインドウエアコンを設置した際に、ウインドウエアコンの音がまあまあ大きいことはデメリット。うるさいけど、迷惑レベルではない感じ。
また、ウインドウエアコンが窓を占領するので、デザイン的に嫌だという方もいるかもしれません。
それからウインドウエアコンのクリーニングを頼める業者が少ないのもデメリットの一つ。
フルリノベーションをする際に業者へウインドウエアコンは嫌だと相談すると、先行配管(隠蔽配管や埋没配管)する方法があるとのこと。
この方法は室外機はベランダ側に設置し、フルリノベする時にエアコンの配管を先に設置し、見えないようにするというものです。
これのデメリットは配管が万が一破損した場合、水漏れやエアコンの買替えや修理に伴い配管工事が割高になるということ。
水をベランダへ排出しないといけないので、ある程度配管に勾配をつけなければならず、フルリノベーションの時にしかできないような大掛かりな工事になります。
同じマンションの方で先行配管を採用された方がいらっしゃり感想を聞くと、「何かあった時は心配だけど、快適さを優先した」とのことでした。
夫に相談すると、夫は仕事柄エアコン設置業者とも話をすることがあり、実際どんな修理があったかなどの話を聞き「リスクは高いので先行配管しない」という結論に至ったわけなのです。
失敗ポイント5.配管から感じる下水臭。
中古マンションの内見時、すべて水の蓋が閉じられており、匂いは全く感じませんでした。内見したのは9月頃でした。
以前住んでいたのは、新築マンションの3階で、下水の臭いなんてことはない。これが普通だと思っていたので、疑問を抱くこともありませんでした。
11月に越してきた際は窓を一時中断していたので、部屋に入ったらふんわりとした下水の匂いがしていました。しばらくすれば、匂いは和らぐだろうと思っていました。
しかし、押し入れの裏やトイレ周りが特に臭いがします。
毎日ではないですが、冬場や雨の日に 帰宅すると、ふんわりと下水の臭いが玄関周りに漂っているのです。管理組合の理事長さんにも確認してもらうと、「確かに臭うね」とだけでした。
下水臭の原因はいくつか考えられます。 まず、通常は配管に水が少量溜まっていますので、これが下水臭をせき止める役割を果たします。 ただし、中古マンションの場合、配管が経年劣化で亀裂が発生しますこれによって、水が減り、下水臭が上がってきます。
例えば、長時間放置してトイレの溜まっている水が減っていることがあるのも、これが原因です。 トイレやキッチン周りは使用頻度が高いため、配管の水が補充され、臭いはあまり感じないことが多いです。
次に、縦管が汚れていたり、弁に不具合があることも考えられます。 特に雨の日や冬場、押し入れの裏から匂いがすることがありました。ため、なぜここが臭いのか不思議でした。
マンションの総会でこの問題を話しましたが、他の部屋では臭わないとのこと。 ただ、同じ階(最上階)の2軒隣のTさん宅でも似たような匂いがしたら聞きました。とりあえず調査を依頼するのも気が引けたので、結局は諦めることにしました
それから数年後、大規模修繕工事が始まりました。工事前の臨時総会で、1級建築士の方が説明をされました際に、もう一度思い出した点を引き上げました。の後ろと2軒隣のTさん宅には縦管が設置されており、下から屋上へと匂いが排出されているとのこと。
たまたま、大規模な修繕工事が始まると、その建築士の方が急逝された為、調査なく終わってしまいました。
その後、フルリノベーション現地調査を依頼した際に、ユニットバスの天井から匂いを確認してもらいました。あまり臭いはしませんでしたが、原因はわかりませんでしたが、フルリノベーションによって下水臭は少し和らぎました。
このように、中古マンションには配管の経年劣化に伴う下水臭がするということ、最上階の場合は上に上がってくる下水臭が臭うこともあることをお忘れなく。
失敗ポイント6.修繕積立金の値上がりがある
新築マンションの場合、購入時にまとめて修繕積立金を納め、その後毎月支払っていくということもあるようです。
わが家の場合、新築後、管理組合の総会によって一度修繕積立金を減額したそうなのです。(総会の記録を見ればわかります)
それによって、格安だった修繕積立金でしたが、大規模修繕工事をした際に、今後のスケジュールを確認した際にエレベーターを取り替える時期も迫っており、費用が足りなくなっていることが判明したのです。
管理会社の話では、修繕積立金が足りず、また入居者が一気に支払えない場合は、修繕積立金を借り入れる場合があるそうです。
そうならない為に、今後10年くらいにかかるマンションを維持する為の工事費用のおおよその金額を管理会社に算出してもらい、そこから修繕積立金を値上げしようということになりました。
今現在は、新築時の積立金に戻った状態。そこから、あともう1段階修繕積立金を値上げしようということになっているのです。
このように、古い中古マンションの場合、古くなると修繕箇所は増え、大きな設備の買い替えなどは大きなお金が動くので、毎月の修繕積立金が値上がりすることは考えてみれば当たり前のこと。
中古マンション購入時に修繕積立金が割安だと「おかしい」ので、総会の記録や修繕積立金が安すぎないかなど不動産業者に確認する必要があります。
毎月のことなので、購入前にしっかり確認しておいた方が良いでしょう。
終わりに
中古マンション購入後に失敗したなと思ったポイントを6つご紹介いたしました。
購入前にしっかりリサーチや知識をつけておけば、回避できることもできます。
私の場合、失敗したところが多々ありましたが、ご近所さんが本当に良い方々ばかりに恵まれている。これだけでけっこうポイントが高いので、フルリノベーションをしました。
夫は、立地が気に入っており、新幹線や飛行機も近くで見れるのが嬉しいようです。
完璧は中古物件はなかなか見つかりません。
良い物件を見つけても隣人がやばかったとなると、ストレスのある暮らしになってしまいます。中古物件は譲れる優先順位と築年数が大事なのかなと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。では、また。