「ウチ、断捨離しました」2024年8/6と8/13放送の内容と感想
今回は8月6日と8月13日に放送された『うち断捨離しました』第223回、224回「京都・一家7人の大家族 古民家に憧れる母の葛藤 前編・後編」の内容と私の感想をお届けします。
主役は、京都の里山にある3LDKの古民家に憧れて移住した7人家族のお母さん、サイコさん。自給自足の生活を夢見ていますが、家の中は散らかり放題。今回、やましたさんのアドバイスを受けながら断捨離に挑みますが、途中で思わぬトラブルが発生。助っ人としてマシンガンズの滝沢さんも参戦し、家族全員が協力して断捨離を進めます。その様子と私の感想について詳しくご紹介します。
前編のあらすじ(ウチ、断捨離しました第223回)
サイコさん(43歳)は、無邪気な笑顔が魅力的な女性で、捕まえた生き物に囲まれながら、ユニークな里山生活を楽しんでいます。しかし、好奇心旺盛な1歳の娘と共に、片付かない家に頭を悩ませていました。
特に赤ちゃんよけの柵の中に大きなちゃぶ台があり、そこで食事をしているのですが、家族は柵を超えて食事するものの、ちゃぶ台の上も物で溢れているので、家族揃っての食事が困難。きのこパパはキッチンで立って食事をしていました。
片付けで特に問題なのは夫のきのこパパ。京大卒の哲学を愛する彼は、「選び抜いた物しか残っていないから、捨てるものはない」と断捨離に強く抵抗します。やましたさんが「意識が物軸になっている」と指摘すると、パパは「僕は物視点で生きている。それは譲れない」と反論。熱い議論が交わされました。やましたさんと一緒に訪問した、ゴミ研究家であり芸人の滝沢さんも議論を交わしている2人を見守ります。
その日は最終的に、不要な古いチラシや書類から断捨離を始めることに。同時に、この里山暮らしにはサイコさんの複雑な過去が絡んでいました。両親ともに大学教授で、幼少期に勉強を強いられて自由を奪われた反動で、都会を離れての里山生活を選んだのです。
一方、きのこパパは社会に適応できず、会社を転々とし、現在は農家のアルバイトで家計を支えています。彼は「自分はやりたいことがないので、サイコさんの夢である自給自足生活を支えたい」と言いますが、家の中は毎日散らかり、サイコさんはその状況に焦りを感じています。
サイコさんは赤ちゃんよけの柵を撤去し、家の中を少しでも快適にしようとします。その結果、食卓の周りが開放的になり、少し自信を取り戻したサイコさんは「1階を活動部屋、2階を寝室にしよう」と家族に提案しますが、これが後に家族の対立を引き起こすことになります。
後編の内容(ウチ、断捨離しました第224回)
断捨離を始めて1ヶ月が経過しましたが、家の中は再び散らかってしまいました。1歳の末っ子ぐみちゃんの体調が悪く、片付けに手が回らなくなったからです。それでも、サイコさんは10匹飼っていたカナヘビの数を減らすなど、断捨離を進めます。
そこに、ゴミ研究家であり芸人の滝沢さんが再び訪問。滝沢さんは「だいぶスッキリした」とサイコさんを褒めます。サイコさんは1階の寝室にあった長女と長男のタンスを玄関脇の子供部屋に移動したいと申し出、滝沢さんときのこパパで家具を大移動。
サイコさん家には5人の子供がいますが、子供部屋を使っているのは中1の長女つづみんと小6のお兄ちゃんみさごんだけです。子供部屋の本棚と寝室のタンスを入れ替える作業が進みますが、サイコさんは過去に子供達の物を勝手に捨てて怒られた経験があるため、彼らの持ち物に注意を払います。
また、滝沢さんはサビたガスボンベの処分方法や、コンポストの分解がうまくいかない問題についてもアドバイス。滝沢さんの提案で、コンポストを生ごみ専用にすることに決定し、さらに滝沢さんが持参した衣装ケースと黒土を使って、より効率的に分解できるよう工夫します。
作業が進む中、サイコさんは「大移動は1人ではなかなか進まなかったので、とても助かりました」と感謝の気持ちを滝沢さんに伝えます。
家族の対立と解決のプロセス
断捨離が進む中で、家族間の対立が表面化します。きのこパパは本の取捨選択を始め、「自分の物が家のあちこちに散らばっていることに気付いた」と話し、2階の隅にまとめる作業を進めています。一方、そんなパパを見てか小さい子供達も断捨離に参加し、サイコさんは彼らの持ち物を確認しながら作業を進めています。
しかし、小6のお兄ちゃんが、タンスの移動によって紛失した物に腹を立て、中1の姉のスペースに要らない物を投げ込むという事態に。サイコさんやきのこパパも怒り、家族間の緊張が高まります。最終的にサイコさんが「とりあえず距離を置こう」と部屋のドアを閉め、事態を収めようと物が溢れ返っているリビングへ移動。そこへ、小6おにいちゃんが、怒りが収まらずに自分の物を全ていらないと言って、物をリビングへ移動しようとして、再び混乱が生じます。
サイコさんは「子供達のために空間を作ろうと努力しているのに、その過程で怒られるのが辛い」と涙を見せます。
それでも、時間が経つと小6のお兄ちゃんが仲直りしたいのか、母親にカマンベールチーズを切って欲しいとお願いし、険悪な雰囲気は少し和らぎます。
やましたさんはこの状況を「健全な関係」と評価し、「親が子供を信頼し、待つことが大切だ」とアドバイス。親の介入が子供の自立を阻むこともあるが、対立を通じてお互いが成長していくと指摘します。
家族一丸でのラストスパートとエンディング
断捨離の最終日、やましたさんが再び訪問する朝、相変わらず物で溢れています。
家族は一丸となって作業を続けます。きのこパパも前日は徹夜で断捨離を進め、末っ子の1歳児ぐみちゃんも元気になりました。
やましたさんが到着すると、リビングのちゃぶ台や和室が見違えるようにスッキリと整理されており、家族全員がやり遂げた達成感を味わいます。やましたさんは「断捨離はやってみて初めて気づくことが多い」とし、サイコさんも「理想の断捨離をした」と語ります。
最終的に、サイコさんは古民家暮らしの夢を保留し、今の生活を楽しむことを決意しました。家族全員が気持ちよく過ごせる空間作りを最優先に考え、これからも断捨離を続けていくと話します。
ウチ断捨離しましたの感想
物理的にも時間的にも余裕がない中で、5人の子育てをしながら理想の暮らしを追い求めるのは難しいことです。サイコさんがキャパオーバーになって常にピリピリしていたため、家族全体が混乱していたのかもしれません。
彼女は、自分の理想の古民家暮らしを実現するために、夫に対して「もっとこうしてほしい」と要求していたこともあったかもしれません。サイコさんは「家族が幸せになるには古民家暮らししかない」と強く思い込んでいたように感じました。
前半では、サイコさんときのこパパの強い個性と理想主義にハラハラさせられました。特にサイコさんは、自分の理想を家族に押し付けているように見え、かつて両親に勉強優先の生活を強いられていた経験が影響しているのではないでしょうか。
しかし、後半では家族全員が断捨離に向き合い、協力して新しい生活を築いていく姿に感動しました。各々が自分の役割を果たしつつ、他の家族の気持ちを尊重しながら進んでいく様子は、断捨離を通じて家族の絆が一層深まったことを示していました。
断捨離最終日まで、片付いているようには見えませんでしたが出したり入れたりしていたのでしょうね。最終日1日でいっきに片付いて期限を決めることの重要さを実感。
特に印象的だったのは、母であるサイコさんが子育てを優先し、理想の生活を一時的に保留するという決断でした。これは「理想の生活に執着していた自分」を解放するための重要な学びでもありました。この決断から、理想への執着を手放すことや、家族の幸せを最優先に考えることの価値を強く感じさせられました。
子育て中は自分を犠牲にしてでも、子ども達のこと優先するのは致し方ないことだと私は思います。元気で、素直で明るく伸び伸び育っている子どもたち姿をみて、サイコさんが手を抜かずに子育てをしていたんだなというなによりの証拠です。
誰にでもそれぞれのキャパがあるので、キャパオーバーすると、パニックになるのは当たり前。自分のキャパを知ることも大事だなと。
こんな家族の在り方もあるんだなと新たな視点を得ることができました。
まとめ
『ウチ断捨離しました』第223回と224回では、サイコさん一家が断捨離を通じて家族とぶつかり合い、絆を深め、成長していく様子が描かれていました。特に印象的だったのは、母であるサイコさんが子育てを優先し、理想の生活を一時保留するという選択です。この決断を通じて、物への執着を手放し、家族の幸せを最優先にする大切さが伝わりました。
今後、サイコさん一家がさらに素敵な生活を築いていくことを期待しています。